むぶどん

リメンバー・ミーのむぶどんのレビュー・感想・評価

リメンバー・ミー(2017年製作の映画)
3.9
先祖からの伝統で音楽が禁止されている家族の一員でありながら音楽を好む少年・ミゲル。ふとした出来心が原因で、死者の国に迷い込んでしまう。家族愛を描いたピクサーのアニメーション作品。字幕版で観ました。
まず1番に印象に残るのが、死者の国。とにかくカラフルで綺麗。大画面鑑賞の恩恵すさまじかったな……番人・アレブリヘたちも同じくカラフルで、まさに幻想的な世界だった。その上キャラがコミカルに動くもんだから観ていて楽しい。特に表情が豊か。ミゲルくんの表情の変化はかなり細かかったなー。泣くシーンで眼からこぼれる涙に違和感がなかったのにCG技術レベルの高さを感じました……やっぱりピクサーはすごい。ストーリーについては、序盤の説明が長くちょっと飽きかけたけども、死者の国に行ってからは前述のビジュアル面の効果もあって持ち直し。さらに中盤のどんでん返しはもう「え。ウソ」と声に出したくなったくらい衝撃で……もっと聡ければ気づけたかもしれないけれど、見事に誘導に引っかかって騙された。やられたなあ……シナリオに大きく関わる音楽も聴いていて楽しいものばかりで、そんななかもっとも心に残ったのはやはり「リメンバー・ミー」。本作を観終わったあとに聴くとものすごく沁みますね……あと「ウン・ポコ・ロコ」も楽しかった。好きです。
ド下手ながらもギターをやっているから、というのが鑑賞の動機だけど、先祖を交えた家族の物語として純粋に面白かったです。肝心のギターについてはミゲルくんが上手すぎて何も言えませんね。おそらく指の動きまで細かく作り込まれてるであろうという事までがせいぜい。いやあいい音でした。でもやっぱなー、そこ考慮するとあるシーンでのおばあちゃんの行動があまりにもド畜生。掟がどうとかと言うよりなー……アレは泣きますわ。たぶん今作最恐のシーンですね。