このレビューはネタバレを含みます
ファミリー向きで分かりやすい展開だぁ!と思っていたら、中盤からちょっと重めの展開が始まって、ハラハラしながら見届けることができました。
死者の国のガイコツたちは、生きている人に忘れられると「最後の死」を迎えて形を失っていく。この設定はワンピースの某名台詞を彷彿とさせますが、同じくピクサーの作品「インサイド・ヘッド」を思い出しました。
「インサイド・ヘッド」では、小さなころにだけ見えていた空想の友達が、大人になっていくと忘れ去られ、記憶の世界から消えていってしまう。誰もが経験したことのある出来事で、スケッチブックに書かれた友達のことを思い出して泣きそうになってしまいました。ちょうど大学4年生ごろの、子供から大人への変化を突き付けられるタイミングだったので、胸がキューっと締め付けれらる気がしました。
「リメンバー・ミー」では、記憶のトリガーは家族の祭壇に掲げられた写真なんですよね。空想の友達は、捨ててしまった落書き帳に存在したのかもしれない。家族の絆が祭壇に集約されているけど、もっと色々な形があるんじゃないかとも思わされました。自分なりの、記憶の集約や家族とのつながりの形はどこにあるのかな。