銀幕短評 (#132)
「リメンバー・ミー」
2017年、アメリカ。 1時間45分。
総合評価 72点。
ディズニーアニメ、原題は「ココ」(登場人物のひとりの名)。
先祖を思う このお盆の時期にふさわしい内容の映画。ことしのアカデミー 長編アニメ映画賞を取りました。
唐突ですが、わたしは神の存在を信じません。日本の神道の諸神、キリスト教の神、仏教の神、じゃなかった仏(ほとけは仏陀という実在したヒトですが)、まあいずれにせよ 神は信じない。
しかしあの世(死後の世界)はあるかもしれないと思っています。「DESTINY 鎌倉ものがたり」(#96、74点)、おもしろかったですね。その場合、死に神はいるかもしれません。死ぬときは、あの安藤サクラが担当だといいがなあ。
映画の舞台は、メキシコのどこか。なので、英語の映画なのにメキシコ移民が話すようなスペイン語なまりの英語が使われます。これで異国情緒はすでにたっぷりです。なにせ、あの世は 究極の異国ですから。
どうやらメキシコでは日本のお盆よりは数倍盛大な先祖供養の儀式、というより お祭りがあるようです。
主人公の少年ミゲルは 人一倍家族や先祖を大切にしていますが、彼の愛する音楽に打ち込むことを、彼の家系はなぜか強く許さない。その葛藤にくるしむうちに、彼はひょっこりと 生者のままで 死者の世界に迷い込む。
さすがディズニーで、動画の作り込みはみごとです。また、映画のテーマである音楽は エキゾチックなレパートリーで、主題歌(=邦題の歌)をはじめ メキシコを訪れているような楽しい気にさせてくれます。
ときに、あの世の映画館では、この世の新作も上映しているといいのですが。
旧作だけだと ちょっと行く気が。。