光一

1日1ドルで生活の光一のレビュー・感想・評価

1日1ドルで生活(2013年製作の映画)
4.3
アメリカ国籍の大学生4人が、グアテマラの貧困地域に入って、実際に1日1ドル生活をするドキュメンタリー映画。
 
僕自身が、毎年アフリカの山奥に仕事で行っていて、1日1ドル以下の生活を現地の人と一緒にしていること。すごく似ている姿勢の海外ドキュメンタリー映画を、僕もカンボジアで以前作った経験があること。久々に“見るべくして見た”映画でした。
 
主人公たちの中に国際開発学を専攻しているメンバーもいるだけあって、曖昧に1日1ドル生活をしていないところが良かった。 少額の融資を受けてラディッシュを栽培することで、収入と置換したり(むしろ経費として浪費したことが重要だったり)。0~9ドルをランダムに手に入れつつ、8週間のトータルが1日1ドルになるように不規則性を作ったり。 これらが不完全な仕組みだったとしても、その姿勢から彼らの信念を感じることができた。
 
僕の経験上、ここは決して極貧のエリアではない。電気も通ってるし、靴も服もしっかりある。 それでも、世界には「千差万別」という言葉では括れない程、様々な種類の貧困があって。 彼らが見つめた貧困も、確かな貧困であって。 その上で、この場所に差している「光」もしっかりと撮っていて、その行程をラディッシュの成長と重ね合わせていたりして。 本当に素晴らしい映画だった。
 
2017年1月27日現在、Netflixで観ることができます!ずっと消えないことを願う!
 
シナリオ点4
構成点4
演出点3
映像音楽点4
印象点5
エモーショナル点5
追加点0.1
総合点4.3
光一

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