うめまつ

ぼくのエリ 200歳の少女のうめまつのレビュー・感想・評価

ぼくのエリ 200歳の少女(2008年製作の映画)
3.8
ホラー耐性がなさ過ぎて無音のオープニングに恐怖度MAX。でも心配していたよりグロテスクな表現は抑えめで、淡々としていて観やすかった。何より映像が美しい。濁りのない色彩としんとした静けさが好き。青みがかった空間の中に冷たい赤が鮮やかに浮かび上がり、言うまでもなく血を連想させる。オスカーの真っ赤なボアのブルゾンが可愛い。

ルービックキューブ、モールス信号、箱の裏の手紙、猫ねこネコ、夜のプール。色素の薄いオスカーの無垢な透明感に見惚れる。神秘的な美しさが世界観にぴったり。ラストの表情も素晴らしい。ただホラー要素に身構え過ぎたせいか全体に浸りきれなかった。ヴァンパイアの特性を知らな過ぎて、行動や演出の意図を理解出来てないのも大きい。それにしてもこの邦題はかなり罪深い。。
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