キミシマユウキ

傷物語I 鉄血篇のキミシマユウキのレビュー・感想・評価

傷物語I 鉄血篇(2016年製作の映画)
3.2
高校三年生になる前の春休み。阿良々木暦は夜出歩いていたら血痕を見つけ追ってみるとそこには傷ついた美女が……

西尾維新原作の<物語>シリーズ待望の映画化。三部作の第1章。
当初は全く知らなかったところを友人から誘われたので予習としてTVアニメ版の
化物語、偽物語、猫物語(黒)、猫物語(白)、傾物語、囮物語、鬼物語、恋物語までは復習完了。
我ながらよくやった。

まずはこの作品を気になってるけど今までシリーズを見たことない人に向けて一言。
今作は最悪何も復習しなくて話にはついていける。というのもシリーズは時系列がバラバラなことで有名でこの<傷物語>は全ての始まり、つまり1番最初に起きる出来事だそうだ。なので必要ではないが個人的には復習した方がキャラに感情移入できたり、今までの物語とのリンクが出来て楽しめると思う。

さて内容についてだと正直期待ハズレ。
作画はほぼ完璧というかこだわりすぎているほどに感じた。背景はあまりにリアルに書けているなぁと思ったら本物を使っていたりして制作会社シャフトの遊び心が垣間見えるし(いや手を抜いただけかもしれない)、キャラの可愛さや質感も文句はない。パンチラシーンなんて血涙が出るほどの感動クオリティ。
ただ中身が薄っぺらすぎるのだ。
三部作で一つが60分の映画……
せめて前後半で90分ずつじゃだめなんだろうか?金の匂いがプンプンするぞ…
今回の60分では序盤の導入部分までしかなく、盛り上がるバトルなどは一切ない。
初心者ながら個人的見解としてはこの<物語>シリーズの魅力というのは数人のヒロイン達の豊かな個性はもちろん、そのヒロインと主人公阿良々木暦とが巻き起こすテンポの速い軽快な会話劇にあると思ってる。
しかしながら本作ではその持ち味すら尺を伸ばすためかゆっくり展開されるし、そもそも会話自体が少ない。
クレジットに表示されたキャストもたったの四人しかいないという手抜き(?)ぶりなので仕方ないか…

勘違いされると困るので釈明すると、
自分はアニメ版<物語>シリーズには現在心底ハマっている。楽しい。ヒロイン達の言動に一喜一憂している。ペロペロ。
ただ一つの映画として見るとこれを完成系と呼んでいいのだろうかという疑問を晴らすことは出来なかった。原作を読んでいないみとしては何もスッキリしないままだ。
次作公開は半年後の夏だということで一応劇場で見るつもりだ。
予告では盛り上がりそうだったので是非今回の分を挽回してもらおう。
三部作すべて見たら今作の評価は変わるかもしれない、、、


〜オマケ〜
ちなみに僕の推しメンは
キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードなのでそれで加点0.2点とします。うん、えっちぃです。

他の推しメンはブラック羽川さんと、11年後の八九寺真宵ちゃんです。お姉さん大好きです。

というかジャケ写すらないこのアニメ映画。しかも久しぶりに真面目な文体で書いたレビューを洋画好きの多いFilmarksユーザーの方々は果たして何人最後まで読んでくれるのだろうか……(笑)


西尾維新好き、物語シリーズ好き、そしてキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードのファンにはオススメの作品。