エソラゴト

キングコング:髑髏島の巨神のエソラゴトのレビュー・感想・評価

-
MCUは途中脱落、DCEUは期待ハズレ、そしてこちらはレジェンダリー・ピクチャーズが送る怪獣版ユニバース、「モンスターバース」!

第1作目、ギャレス・エドワーズ版『ゴジラ』は不満点も多々ありながらもそれなりに楽しめましたが、今作『キング・コング』は果たして如何なものなのか⁈

初っ端は第二次大戦中の2人の兵士の戦闘シーンから始まりますが、本編の時代設定はベトナム戦争末期の1973年。未開の地・髑髏島へ向かうヘリの編隊飛行シーン、自分の脳内ではやはりあの交響曲が鳴り響き否応なく気分は高揚。直後のコングの登場とその暴れっぷりは巨大生物というよりまさに絵に描いたような怪獣そのもの。

「この島で、人類は最弱。」というキャッチコピーが踊る中、唯一人この怪獣に立ち向かう軍人、パッカード大佐。ベトナム戦争そしてこの髑髏島でも信頼する部下を失いその弔いとはまた別の「人類舐めるな」的な何か狂気じみた執念でこの最強モンスターの前に立ちはだかる姿は清々しかったですし、ある意味神々しかったです。

演ずるサミュエル・L・ジャクソンのイキっぷりや常軌の逸しっぷりは最早言うこと無しでしたし、あの例のシーン(笑)をやりたいが為の配役だったのではと勘ぐってしまう程。

今作監督のジョーダン・ヴォート=ロバーツは弱冠32歳にしてギャレス監督同様デビュー2作目からの大抜擢。ギャレス版『ゴジラ』で不評だった部分を上手く修正し、途中の中弛みもほぼ無く怪獣バトルに特化したのが勝算なのでしょう。

そしてやはり自分はウルトラマンやゴジラ等で育った怪獣世代だということをつくづく痛感しました。エンドロール後のやりとりも今後の展開を暗示させていて期待大。このモンスターバースには乗っかっていく決意を新たにしたのは確かです。