原作とか知らんけど、
壮大な厨二病映画じゃないですか…(笑)
いや、真面目な話、めっっちゃよかった。
なんやろ、『花束みたいな恋をした』とか『ラ・ラ・ランド』みたいな、
「過去を肯定(清算)して前に進む」系映画に弱いなぁ、俺(笑)
(ちょうど今日見返してた『殺さない彼と(ry』もそれ系だと気付いてちょっと好きになった(笑))
厨二病って言ったけど、劇中でも言われてたけど「全能感」映画よな。
互いが互いに「特別」だと思って惹かれあって、
でも実際コウちゃんなんかは、変態に返り討ちにされて泣いちゃうような子供で、
でも「相手が特別な人間じゃない」ことも「そんな相手に幻滅する自分」も受け入れたくなくて、
それが幻想だと分かっても尚相手に全能感を求めてしまう。
トラウマ叩き込まれた二人が、それでも何とか前を向いている姿に泣かずにいられましょうか。
ラストのまさかの変態リベンジはちょっと笑っちゃうような展開だったけど、
でも二人が全能感を失うきっかけになった出来事にケリを付けようとする感じ、凄まじかった。結局叶わなかったけどさ。
あと、あそこの上白石の目つきよかったねー。
終始優しい眼差しだったから、急に恐くなっててハッとさせられた。
ラストに踊るコウちゃんがまさに「この身まで神に捧げる」ような形相になってたのも印象的。
印象的といえばカメラワークも不思議だったよねー。
カット割りが細かく入るというか。
序盤のシーンなんか特に。
全能感演出?
音楽も意味分からんタイミングで変な曲入るしさ(笑)
でも、くだらねー劇中劇で全く同じ演出が入ってるあたり、
やっぱ現実での二人の出会いも劇中劇同様、「映画のようなマジックにかかっていただけ」ってことなんだろうね。
世界からしたらどーってこと無いよくある出会いだけど、
二人にとっては「映画の中でしか起こりえないような、奇跡のような出来事」に思えたんでしょう。
本当に才能ある女の子が、たまたま「その一瞬だけ」神懸かっていた自分のことを、ずーっと特別だと思い続けてくるプレッシャーはきついだろうなぁ。
コウちゃんの「俺はなんもしてやれん」って、わかるわー。
でも、神懸かっていたのが一瞬だったとしても、
女の子の中では「そのとき、確かにコウちゃんは輝いていた」んだろうし、
コウちゃんはそれを誇ればいいと思うけどね。
ラストの二人の単語言い合い遊び、
爽やかでバランス良くて、ほんのり本音が混じってて、好きだな-。
しかもここ、「可能性を閉じていく」というか「青春を終わらせる」的な役割もあるのよね。
だから音楽も切り替わるし、二人の表情も切なく変わっていく。
ラスト、トンネルで終わるのは「これで彼との物語はお終い」ってことなんよね。
ラストショット、二人は反対方向を向いていてさ。
これも『ラ・ラ・ランド』のテンポあってないカウントとか
『殺さない彼と(ry』のテンポあってない歩調とか、
そういうのと同じよな。
好きだわ-(笑)
菅田将暉、奇麗な顔してるよなぁ。
なのに全能感砕かれた惨めさもきちんと出てて、いや、どうやってんのあれ(笑)
『花束』でも思ったけど、台詞の抑揚がめちゃくちゃ上手いよね、彼。
なのになぜ『SHAZAM!』の吹き替えはあの出来なんだwwwもはやわざとやってるとしか思えないんだがwww
あと、かませの眉毛男も良い奴!
盛り上げと励ましのスキル高すぎるw
カラオケのシーンとか、並の男がやればだだ滑りのドン引きされるであろう曲のチョイスも、
こいつのテンションのみでアツい名シーンにするという、
いやぁ恐ろしい男じゃ(笑)
でも、互いに「眉毛見せろ」からの「名字呼び」からの勢い任せの「名前呼び」から、徐々に近づきながら「友達でええ」って言ってたのに唐突にキスはキモい(笑)
でもそれを許されてしまうほどの「いい男」代表、眉毛君(笑)
みんな幸せになれ…!!(笑)
あ、でも前半で二人が唐突に付き合いだすところはなんか戸惑った(笑)
でもファーストコンタクトで「出会ってしもうたの」って言ってたんだとしたら、アリ!(笑)
それにしてもコウちゃん乱暴過ぎん?
水路追いかけっこで最終的にこかすわ、着物直すとき電柱に押しつけるわ(笑)
でもああいうのが良いっていう女の子もいるからなぁ。いろんな好みがあるよね(笑)