一生に一度の恋愛を、一生分味わった
身体の隅から隅まで大好きで溺れて
息ができないくらいに貴方が欲しかった
呼吸する方法を忘れてしまったのは、
いつしか呼吸できる場所は
貴方の中でしか見つけられなかったから
それで良かった、それが良かった
互いの存在はあまりに鋭くて
呪いはナイフに変わってしまって
傷つけあう事も舐め合う事も恐くなる
そんなれっきとした、恋愛暴力を
消費しまくった、されまくった純愛暴走を
ことごとく唯一無二の狂愛暴動を
誰のものでもいられないで、
自分だけのモノでも在り続けないで、
どうか自分の才能に殺されないで。
潰されないで。どうかどうか溺れないで。
一生解けない呪いに苛まれながら
一生溶けない貴方のものでも在り続けて。
現実世界、人間は所詮
ナイフというかフォークぐらいだから
なんなら僕はスプーンかもしれないから
漫画の中だけは、映画の中だけは
傷つく事はどうしても怖すぎるし、
傷つける事なんてもっと恐いんだからね
こんな革命的な少女漫画原作の映画を作ってしまったんですね、
幸せの深呼吸の、途方もない溜息よ