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溺れるナイフのぉゅのレビュー・感想・評価

溺れるナイフ(2016年製作の映画)
3.4
2020年 鑑賞
原作は、ジョージ朝倉先生の少女コミック。監督は、「21世紀の女の子」「ホットギミック」等の山戸結希さん。主演が、「渇き。」「恋は雨上がりのように」等の小松菜奈さんと、「仮面ライダーWシリーズ」「帝一の國」等の菅田将暉さんのコンビ。「糸」においても再びタッグを組む。

東京で雑誌モデルをしていた望月夏芽(小松菜奈さん)は、ある日突然父の故郷の田舎町に引っ越すことになる。刺激がなく、自分が欲する「何か」から遠ざかってしまったと落ち込む夏芽だったが、長谷川航一朗こと、コウ(菅田将暉さん)に出会い、強烈に惹かれていき...

かなり大人びていて、衝撃強めの尖った少女漫画として有名(元古本屋の店員のために若干は知ってはいるが、未読...)な作品。菅田さんの金髪で、なんか神がかった演技をされていてびっくり!色々な作品(映画もドラマも歌も)で見る度に、印象が違う!
一方、小松さんも、初めて観た「渇き。」が衝撃的で、端正で綺麗な目が恐怖とも感じたが、「恋は...」を観た時には、心を撃ち抜かれるくらい、生きる不器用さに惹かれた。そんな衝撃度半端ない二人のタッグは、滅茶滅茶最高な気分。かつ、「恋つづ」で、多くの人の心を掴んだ、勇者ちゃんこと、上白石萌音さんの名前も!

ある事件がきっかけで、距離をとったコウに会いに行く夏芽。だが、「会わんでくれ」と突っ返される... でも、あの水中シーンは良かった!凄く引き込まれた!
コウに拒否された夏芽は、 “好きなもの” の多い大友(重岡大毅さん)と付き合うが、夏芽らしさがなくなってしまう... そこでもがいてもがいて、神頼みしたら、そこにはコウが...

あの事件から、また夏芽のピンチが... 女の夢と、男が守るために犯した罪と、女の嫉妬と、男の欲のために犯した罪とが混じる夜...

おそらくみんなの賛否が分かれたシーンは、ポップな感じの色彩と音楽から、徐々にあの人の夢に変わった... まあこれが●●の●●会で流れたものとは思わないし、あのシーンを彷彿とさせるシーンが登場し、「ずっと一緒だ」などのセリフから、あれは... と、思えたが、それは人それぞれの感じ方で、原作者・監督の、女性ならではの感覚と、巨匠たちへの敬意を払った終わり方だなと。ナイフとナイフは、互いに傷つけ合っても、やっぱり波長が合うんだと思う。

私も菅田さんが好きだー!小松さんが好きだー!と、田舎の空に叫ぼう!

1076(20-209)
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