トッド

フランス組曲のトッドのレビュー・感想・評価

フランス組曲(2015年製作の映画)
3.8
海外の女優で1番好きなミシェル・ウィリアムズ主演ということで初日レイトショーで鑑賞‼︎

同じ日に「傷物語」が公開ということもあり映画館は僕くらいのむさい男性客でごった返してましたよ。(そのせいかパンフレットを購入する際「フランス組曲のパンフレット…」って言ったら店員さんは意表を突かれたのか少しテンパってました)

「フランス組曲」は60年間封印されていた未完の小説が原作ということなんですが全く知らず、「ドイツ人とフランス人の禁断の恋」くらいの知識しか入れてませんでした。

ミシェル・ウィリアムズ以外は期待値ゼロで観たのですが、これがいろいろと価値観や先入観を見事に崩してくれた良い映画でした!

ナチスドイツといえば総統閣下のイメージが強く、武器と人間をくっつけていたり、月の裏側に基地を作ったり、おっぱいぷるーんぷるーん!ばかりだと思い込んでいたのですが、この映画ではそんなナチ野郎は1人も出てきません。

結局ドイツ兵も本国では普通の職業を営んでいた普通の人間(中にはどうしようもないクズもいるが)であり、フランス人も被害者ばかりでなく薄汚れた人間もいるという、国単位の人種の違いではなく人それぞれの内面で描いていることに驚きました。

主人公リュシル(ミシェル・ウィリアムズ)とブルーノ中尉(マティアス・スーナーツル)の恋模様は音楽をきっかけに距離を縮めていくのですが、常に敵国という緊張の糸が張り巡らされ、ひと時も安心しきれない。
更にリュシルにとっては戦争だけでなく義母(クリスティン・スコット・トーマス)の存在も大きく、常に肩身の狭い思いをして二重にプレッシャーなので観ているこっちは常に息が詰まる思いでした。
今まで観てきた恋愛映画とは全くの別物でしたね!

しかしまぁクリスティン・スコット・トーマスは「ノーウェアボーイ」のときといい、こういう役がピッタリですね!

ちなみに今年1番の注目女優マーゴット・ロビーも出ていて、見事なビッチを演じていましたよ!


原作が未完ということで、2人のその後はさらりとセリフで終わってましたが、僕は複雑ながらもすごく良い余韻に浸りながら劇場を後にできました。

今年一発目として良い映画でした。