SPNminaco

フランス組曲のSPNminacoのレビュー・感想・評価

フランス組曲(2015年製作の映画)
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ナチスに占領されたフランスの街で、夫の帰りを待つ裕福な妻とドイツ中尉が惹かれ合う。但し、悲劇のロマンスと並行して重要なのは占領下の市民の生活だ。不条理な状況に怯えながらの密告、貧困、抵抗、犠牲。誰も信じられない中での信頼。やや世間知らずだったミシェル・ウィリアムズはやがて現実に対峙するが、彼女にとってのマティアス・スーナールツは最後までジェントルマン。色っぽいムードの2人だけに尚更メロドラマティック。とはいえ、それも最後に(読者でない観客に)原作者が明かされることでまた違った意味を持つのだった。エンドロール、紙片にみっしり綴られた文字の力。
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