ラグナロクの足音

リザとキツネと恋する死者たちのラグナロクの足音のレビュー・感想・評価

3.5
トニー谷w ハンガリー映画なのにめちゃくちゃ明るくてぶっ飛んでいるw 日本の『九尾の狐伝説』をもとネタに、日本の恋愛小説と歌謡曲が好きな30歳を迎えるリザの周りで起きる事件と、彼女を取り巻く人々とリザだけに見える幽霊が巻き起こすヘンテコな物語。ブタベストのマンションの一室で、夫に先立たれた元日本大使夫人マルタ田中の専属看護師として働くリザ。2人はひと昔前の日本人歌手、トミー谷の歌を好んで聞き、マルタはリザに日本語を教えた。そして6年前から、リザの前にトミー谷の幽霊が現れるようになった。リザの30歳の誕生日、外出許可をもらったリザはメックバーガーへ。だがその間、トミー谷の策略でマルタは死んでしまった。リザが無給で働いていたと知らないマルタの親族は、リザが遺産相続すると知って怒り心頭。マンションの下の階に住むインゲは、妻を亡くしてから何も食べなくなった息子カーロイのために料理を作ってほしいと、レシピを渡される。
偶然それを知ってしまったリザは、ゴミ捨て場でレシピを見つけ料理を作ってみることに。美味しいとは思えない料理に夢中になり、リザに結婚を申し込むカーロイだったが、彼もトミー谷の策略で死んでしまう。その容疑はリザにふりかかった。地方から転勤してきたばかりのゾルタン巡査は、リザの監視も兼ねて、アパートの部屋を間借りすることに。
リザは鍵が必要になり、マルタの親族で遊び人のヘンリクから鍵を返してもらおうとするが、インゲとバッタリ会って2人は去っていった。一方、家じゅうの壊れたものを修理するゾルタンを殺そうとするトミー谷だったが、彼は怪我を負うだけでうまくいかない。イメチェンし、出会いを求めて雑誌に広告を出したリザは、ルドヴィクという変わり者の男性と出会う。しかし、再びトミー谷が邪魔をしてルドヴィクを殺害。やがてリザは那須の妖怪キツネを知り、自分は妖怪キツネの呪いにかかったと思うようになる。図書館で日本の妖怪キツネについて調べようとするが、彼女についてきたトミー谷の策略で、3人もの男性が命を落としてしまった。落ち込むリザに、ゾルタンは見方を変えるべきだとアドバイスする。マルタの残した絵から、無償の愛が呪いを解くと知るリザ。勝手にリザの部屋に入ったヘンリクは、美しく変わったリザに驚く。リザはヘンリクが家じゅうの壊れたものを修理したと勘違いし、彼なら無償の愛を与えてくれると考える。
だがヘンリクは人妻との関係が夫にばれ、リザの部屋の呼び鈴を押した状態で雇われた殺し屋に命を奪われる。呼び鈴の修理中だったゾルタンも感電して倒れる。警察で取り調べを受けるリザだったが、奇跡的に生きていたゾルタンが集めた証拠によって無実が証明された。しかしアパートに戻ったリザは自殺してしまう。気が付くと、トミー谷と一緒にメックバーガーにいた。トミー谷は死神だったが、自分の姿が見えるリザに恋をしてしまったのだ。2人が一緒にいるためには、リザが自殺するしかないという。間一髪のところで、大怪我を負ったゾルタンに助けられたリザ。マルタの残した絵の中からは、呪いを解くには愛を示すことも必要だと書かれた切り抜きが落ちた。やがて2人は結婚し、娘を連れて那須へ旅行に。しかし未だにトミー谷につきまとわれているせいか、ゾルタンは怪我が絶えない
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