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リザとキツネと恋する死者たちのmumbleboyのレビュー・感想・評価

3.5
忙しくなってしばらく映画を観ることができなくなる前に最後に観たのが今作でした。

何というかかなり変わった映画でした。色々と意味がわからないことがどんどんと続いていくお話ですが、まるで違うけど「ウンベルトD」に似てるというか主人公が住み込みで働いてる家で起きることにどんどん巻き込まれていくという様な。まああんまり似てないですが他人所有の家に住んでいて色々と大変な状況になる、というのが似てるのかな。。今作ハンガリー映画だけど何故か日本が大分関係あって主人公がトミー谷という日本人歌手の幽霊をいつも見ていて何故か日本の那須(?)に行くのが夢というよくわからない設定になっています。なぜ那須?というのがよくわかりませんが。今作の不思議な空気感がアキ・カウリスマキ監督作品に少し似ているなと思ったのですがカウリスマキ作品にはないわざとらしさというかウケ狙いみたいなのがグイグイくる感じがちょっと余計かなと思いました。前半で主人公が色んな人とデートをするという部分でこれヘンテコで面白いでしょみたいなネタを連発してたのがちょっと残念でした。もっとシュールで不思議な感じを貫いて欲しかったです。例えばジャン=ピエール・ジュネ監督の「デリカテッセン」や「ロスト・チルドレン」の様に完全な世界観を作り上げて安っぽいお笑いに走らないでくれてたらかなりのカルト名作にも成りえた作品ではないかと思いました。
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