アベ

葛城事件のアベのレビュー・感想・評価

葛城事件(2016年製作の映画)
3.8
「引っ越しちゃえばいいのよ。
もうあの家には誰も帰ってこないのだから。」

家族の大黒柱の父となることに憧れ、
働き、家を建て、家族を養った。
あくまでも、「彼」からすれば。

ギリギリで保たれていた
我慢たちがプツリと切れて
脆く崩れていく。

ふと気付いた時、
自分の人生を込めた家には、
誰も帰ってこない。

「俺が一体、何をした。」
実にこのコピーは秀逸だ。

映画に描かれていることは、
自分の環境とはかけ離れていたのに、
どこか身近にヒリヒリと感じた。
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