べーやん

ロシアン・スナイパーのべーやんのレビュー・感想・評価

ロシアン・スナイパー(2015年製作の映画)
-
“死の女”と恐れられた実在の女性ロシア狙撃手。
過酷な訓練に耐え、優秀なスナイパーに育ったパヴリチェンコ。徐々に激しくなる戦。
戦闘シーンの迫力は物凄く、初めての実戦で殺すと決めた彼女の視線。そして、ルーズベルト婦人に「もう嫌です」と涙を流すシーンが印象的だった。何よりも、パヴリチェンコを演じたユリア·ペレシルドの演技が素晴らしかった。寡黙で終始硬い表情、捉えづらい瞳。冷たく射るような視線の奥に、本来の純粋で勉強家だった少女が隠されているようにも感じる。
戦場へと身を投じる原動力はなんだったのでしょう。
戦後もPTSDに悩まされ、軍人の父の影響で子どもの頃から女を封じ込められ、誰かを愛することもできなかった人生。

長いことわたしの影に隠れていませんか?