なすび

騎兵隊のなすびのレビュー・感想・評価

騎兵隊(1959年製作の映画)
4.0
手堅いねぇ、仕事はきっちりやり切る感じかっこいい。この映画や『リオ・グランデの砦』でもジョンウェインがいうように「決して手柄を立てようなどと考えるなよ。任務を遂行することに徹しろ」と、それはジョンフォード自身がそういう姿勢だったんだろうと感じさせる。
そして、映画の中でもジョンウェインは指揮官として少々お堅すぎるくらい真面目に任務遂行。軍医も、ジョンウェインとぶつかりながら自分の医者としての任務遂行。もちろんほかの劇中では名もなき部下たちも、一貫して任務を遂行する姿がきちんと描かれる。
特にウェインはそのあまりにも任務に徹底する姿勢がゆえに、敵である南部の女性捕虜から見ると「まちがいだ」と思える行動も多々ある。しかし、正義や人間の心を忘れていない。女性捕虜にいやらしい考えを持つことなく礼儀正しく、死にゆく部下に最期まで目をかけてやり、たまに感情的になることもあるけど間違ったことをすれば「すまなかった」と謝ってる…

この南部の女性捕虜の扱いもいいね。どこまでも気高く誇りを失わず、かなり行動的だし間違ったことには相手が大佐だろうと声を上げる。やはり大佐もひとりの人間なので、まちがったことをしてしまうときもある、軍隊内では声が上げにくいがこうやって外部からしっかり意見を入れるのがいいのだろう(?)

相変わらず馬に乗って整列したり、みんなで隊列組んで歩いたり、みてるだけでたのしい。とくに沼のようなところに馬の半身つかりながら行進していくところは初めてみたのですごかった。

カラーもたしかにとてもすごい、冒頭の夕焼けもいいし、南部の街に入ったとき女性たちの服や帽子がカラフルで、軍隊の統一カラーとちがって目立っている。その女性たちが砂投げて「ヤンキーでてけ!」っていってるのさいこうだった、つよいね…


高校生のとき世界史を勉強していて1番好きだったのがアメリカ史だったのですが、やはり興味のある戦争もベトナム戦争とか南北戦争だなぁ。あとやっぱ、アメリカ南部の土地持ち金持ちの文化おもしろいねすきぃ。
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