舞台は生前のDNA操作を可能とする、
"遺伝子至上主義"の近未来。
人を判断する上で、
人柄や成長の過程、努力などには見向きもせず、
生まれながらの遺伝子情報のみが判断基準となる。
この世界、本当に実現可能になりそうなのが怖いな。
もちろん現代では倫理上タブーなことだけど、
数十年、数百年後はもしかしたら...と考えると、
一気に緊迫感が増す。
生まれた時点で人生のレールがひかれて、
夢を抱いたり、可能性を見出すことすら出来ない。
本作の主人公で"非適正者"のヴィンセントは、
適正遺伝子を持つジェロームになりすますことで、
夢だった宇宙飛行士となり、
宇宙へ旅立つことが決まるんだけど、
「ヴィンセント」としての評価は終始非適正のまま。
何なら無実の罪まで着せられてしまう。
適性者である本物のジェロームも、
健康体のときから"適性者の苦悩やプレッシャー"に苦悩し続けている。
何か、学歴やスペック重視な社会の究極体だよね...笑
人の優劣の判断基準は何か。
色々考えさせられる映画だった。