...GATTACA...GATTACA...
連綿と続く遺伝子配列。
遺伝子によってのみ個人が評価される未来。
遺伝的に弱者な不適格者は、夢を見ることすら許されない。
ある若者は甚大な努力によって、遺伝子の烙印を消し去ろうと試みる。
最高の適格者として生まれ、後に不適格の烙印を押された若者の助けを借りて...。
友情と反目の中、本当の理解者として互いに強く結びつく二人。
先天的に不適格者の烙印を押されたヴィンセントが主人公ではあるが、後天的に不適格者となったジェロームの境遇に、より惹かれた。
最高に優秀な遺伝子を持っていても、必ずしも思い通りの人生が送れるとは限らない。
彼は生まれながらの不適格者、ヴィンセントの夢に自分の夢を重ねるようになる。
そして、最後の最後に自分の存在に決着をつけたジェローム...。
悲しく切ない物語のラスト。
澄んだ光に満ち、同時に暗く重く閉ざされた若者の未来を感じさせ、非常に心を打つ物語として心に残った。
ハナマル!
2016/08/02
2018/05/10 一部修正、ネタバレ解除