Hana

ガタカのHanaのレビュー・感想・評価

ガタカ(1997年製作の映画)
5.0
最高すぎる。大好き。美しい。
もう見終わった後も胸の高鳴りが収まらなくてくらくらする。

まるでこの映画が宇宙そのものに思えてくる。なんちゃらの法則とか小難しい化学式で淡々と語りかけるようでいて、所々でエモーションの大爆発が起きる。
冷たいのに熱い。凄まじいエネルギーと静けさ。鮮烈と闇。だだっ広い閉塞感。
宇宙だ。この映画は宇宙だ。


情緒がなければ、全てのことはシステマチックに滞りなく。

遺伝子は操作できる。管理もできる。4つの塩基配列の螺旋構造。
だけどね人の心は操れない、管理できない、抑えられない。
情緒があるから生きづらい。だけど情緒がなければ生きている意味なんかない!!!!!!!!

今わたしの心に核爆発が起きている。
ポジティブだ、ポジティブ爆発。

可能性は、ある。
足りないのは覚悟なのかもしれない。


遺伝子操作の是非についてとか、倫理的な側面の議論は置き去りになってるような気もする。
もし自分が子供を作るときに
遺伝子操作、できるよ?どうする?やっぱり可愛い方がいいよね、IQもよくしとくよ、病気も障害もなしにしときましょうね。失敗した受精卵は処理しときますね。
って言われたとして。
この映画をみたからといってその判断になんらかの影響を与えるかどうか、考えさせられるかどうか、という点では
現実とは地続きではない作品かもしれないけれど、
いや、今この瞬間の私がどう生きますか?って問いに振り切ってくれていたから有り難かった。

好きなシーンメモ
・「タイタンってどんな星?」のくだり。(良すぎる。最高of最高)
・ラスト、二人の旅立ちのオーバーラップ(モノローグ含め最高)
・「風にさらわれたわ」
・這い上る螺旋階段と、抱き抱えて降りる螺旋階段

ああ。思い出すだけでもっかい観たくなる至高。
Hana

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