ずん

ガタカのずんのレビュー・感想・評価

ガタカ(1997年製作の映画)
4.2
なかなか素晴らしい映画でした。

血液検査によって遺伝子レベルで適合者と不適合者の2つの人生に分けられる時代。

心臓疾患など様々な身体的弱点を抱え30年程しか生きられないとされこの世に生を受けた主人公は、産まれながらにして不適合者とされてしまうが、幼少期からの夢は宇宙飛行士になること。

だが、宇宙飛行士になれるのはハイスペックの適合者でなければならない。

弟が出来たが、彼は頭も良く完全なる健康体の適合者。いつも幼少の頃から何かと出来の良い弟と比べられてきた主人公は、並々ならぬ努力で遂に弟を負かす事に成功する。

それ以来、宇宙飛行士の夢を実現すべく体力強化やあらゆる努力をしている最中、ある人物に出会う。

ある人物の手配によって怪我によって輝かしい道を絶たれたハイスペックな元スポーツ選手のなりすましとなり、彼の血液や毛髪、あらゆる手段を使って念願の宇宙飛行士となったが待ち受けていた数々の試練とは…?

血液検査じゃないにしても、現代の世の中も学歴だの人種だのお家柄だのあらゆる差別は存在し、この映画と重なる部分が多々思い起こされた。

そしてガタカ内の検査機器の近未来的な感じとか、主人公とスポーツ選手の自宅での血液や色んなアイテムが、何十年も前の映画とは思えないクオリティ!

現代のB級映画とは比べものにならない映像とシナリオ!

久しぶりにちょっと長めだったけれどどのシーンも無駄が無い様に思える程集中して鑑賞できました。

ラストは主人公の今までの努力と誰よりも熱い志の強さが認められた形でとても良く出来た映画でした!

努力は消して裏切らない。意味の無い努力など無い事を教えてくれました。

そしてこんなに真面目にレビューを書いたのも久しぶりです。

イーサン・ホークの軟弱から宇宙飛行士に成り上がった時のギャップもいいし、若きジュード・ロウも素敵でした。
ずん

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