あでゆ

ゴジラvsコングのあでゆのレビュー・感想・評価

ゴジラvsコング(2021年製作の映画)
3.4
◆Story
モナークが巨大怪獣(タイタン)の故郷(ルーツ)の手掛かりを探る中、深海からゴジラが再び現れる。世界の危機を前にゴジラが暴れまわる原因を見いだせない人類は、キングコングを髑髏島(スカルアイランド)から連れ出して地下に広がる大空洞を調査しようとするも、コングはゴジラと対決することとなってしまう。

◆Infomation
『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』に続く"モンスター・ヴァース"シリーズ第4弾となるアクションアドベンチャー。モンスターの戦いで甚大な被害を受けた地球にゴジラが再び出現し、人類はキングコングに戦わせようとする。メガホンを取ったのは『サプライズ』『Death Note/デスノート』などのアダム・ウィンガード。『ターザン:REBORN』などのアレキサンダー・スカルスガルドや前作にも出演したミリー・ボビー・ブラウンやカイル・チャンドラーなどのほか、日本からは小栗旬らが出演する。

◆Review
シナリオに関しては4作も引っ張っておいてこれかよ...という非常にお粗末極まりない出来なのだが、もうこの期に及んでストーリーとか誰も興味ないのでこれでいい。
それにしても、完全に必要性を失ったミリー・ボビー・ブラウンの本作での役目が、中国資本となったレジェンダリーピクチャーズがご当地の機嫌取るために香港に出向き、最後に辻褄合わせでそこらへんのコンピュータに酒ぶっかけるだけというのは、本人どういう気持ちなんだろうという気もするが......。あと前作の芹沢博士の顛末を踏まえると、その息子にメカゴジラ操作させて白目剥きながら射精させるの、物凄いシニカルで笑えた。

地下世界とかゴジラの背ヒレ使った斧持ってキングコングが直立するシーンとか、それなりにあんまり見たことがないものも見せてくれつつ、ロケーションを変えながらキングコングとゴジラの戦闘シーンを描くことに徹してくれているのは、余計な要素がノイズになったりもしないので良かったと思う。
特にキングコングが直立するところからも繋がるのだけれど、戦闘シーン自体はこれまで以上にほとんど人間同士のプロレスになっていて、両者の人間ぽさがすごい。例えば海上でのキングコングが空母によじ登るシーンは哀愁を感じさせるものになっていた。
ゴジラの熱線は『シン・ゴジラ』の影響をおそらく多分に受けていたり、クライスラービルのオマージュが流石にあったりと、ちょこちょこ過去作を意識している点も目を惹かれる。

とはいえ、中身ないっすねぇ......。
最後の戦いも見せ場としてはイマイチで物足りなさもあり、全体的に見ると不完全燃焼は否めなかった。
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