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ゴジラvsコングのkissenger800のレビュー・感想・評価

ゴジラvsコング(2021年製作の映画)
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このプロットで(また)映画を作るよ。って決まったときにみんなが想像した地点からの飛躍がほとんどなく、ほとんどって書くぐらいだからちょっとはあってよかった。ってオチに向かいますまで少々お待ちください。

『トゥモロー・ウォー』(2021)レビューでスカイダンスが上手になってきた。と書いたのとは反対に、レジェンダリー・ピクチャーズはいつまでたっても同じだな! かえって平和!
全体的な感想としてはそんなところでしたが、そもそもビジネスとしてペイしていたからやれていたことが親会社(大連万達グループ)が習近平に睨まれて息をひそめることになったり、じゃあその億万長者すら怖れる独裁国家の独裁者たちには幸せな眠りがあるかっていう……GGBNですよ、DAI語でいえば。愚問of愚問btw何の話してたっけ?

本作最大の魅力は撮影時9歳のちび俳優、母語がアメリカ手話のカイリー・ホットルで(「共演者との絆? グリーンバックとの共演がいちばん長かったのでいちばんの馴染はグリーンバック」って真顔でインタビューに応えていてウケた)彼女を発掘しただけでも価値はあると思いましたのよ。
アシリパさん実写キャスティングはアイヌであるべき、って先日ちょっとネットで話題になっていた件、それいうならポーランドの血も入ってなきゃじゃね? みたいな揚げ足とりたくなるのは分かる一方、クオータ制ってのはまあそういうもので、下駄はかせてもらったうえで受け入れるかどうかは観客にゆだねられるわけよね。そこにマジョリティ・マイノリティって非対称な関係が入ってくるのがあの話題の骨子のはずが、なんだか混沌を生じていたのは発端の人物がこの手の作品でいうマッドサイエンティスト風味多すぎるからだとは思いました。

……また違う話になりかかってる。
『クワイエット・プレイス』(2018)のミリセント・シモンズに憧れているっていう、韓国系の血も入っているカイリーが今後活躍すれば、母語ASLの俳優がどんどん進出してくるだろうし(そしてそうなることを願っている、と語る小学生を舐めてはいけないと思う)才能の有無は右クリックしてプロパティ確認するまでもなく、見りゃ一発で分かるわけで。
主役たるコングとのコミュニケーターは「こういう役」って必然がそこそこある脚本になった瞬間から、カイリーは出るべくして出てきたんです。そこにクオータ制の議論は要らんのですエラいひとにはそれが云々、俺までグリーンバックに向かって語りたくなったのでした。
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