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キングスマン:ゴールデン・サークルのyksijokiのレビュー・感想・評価

3.4
”殺しのアイディア”という面で期待をし、ハードルを上げて観てしまった。その点で前作の「SIMカード」「脳味噌爆発」というクレイジーさには劣るかなー。前作の方が遊びがあった分、ちゃんとしたエンタメムービーを作ろうとし過ぎている感じがしてしまった。。新たな殺しのアイディアがないのであればシナリオは前作とは異なるテイストにして欲しかった。

パンデミックで世界征服という大筋のテーマは変わらないままで行くのであれば、今作の悪役(実際にはそこまで悪役ではない)はインパクトが小さかった印象。エグジーの独り立ちに重点を置くのであればコリンファースに頼らないで欲しかった感じもする。

現代のアメリカ社会(薬物社会や大統領)を軽く皮肉ったような作りや、イギリス紳士 VS アメリカ野郎の構図はテーマとしてはすごく良かったと思う。チャニングテイタムもカッコよかった(今回は自己紹介なのかな)。持ってる武器や戦い方の違いとかもよかった。だけにあるキャラクターの裏切りに納得いく理由がない点はちょっとガッカリ。

ガジェット的な面白みは前作より増しているしステイツマンとのガジェット感の違いもすごく良かった。あとはカーアクションも若干盛り込まれていて冒頭のプリンスの曲にあわせたアクションシーンはとても魅力的だった。

終盤のアクションシーンは豪快で楽しいし、バイオレンスなシーンも笑えるように作られている。前作をパロった形での酒場での格闘シーンもあの展開なら笑える(むしろあれしかないのではないか)という展開で非常に良かった。エグジーとチャーリーとの因縁の対決が非常に良かっただけにそこをもう少しクローズアップして欲しかったところはある。

エルトン・ジョン…や光る縄って…などちょっとした不満ポイントや1作目よりもインパクトに欠ける感じはあるものの充分に楽しめたし、キングスマンらしい笑えてカッコよくてというところはきちんと引き継げていた。ラストのあるシーンで「そうかタイトル…!」ってなったのも良かった。

1作目のメインキャラをやや雑に葬った上で別組織を引っ張り出して話を大きくしたと言う点で次作で〆るのであればもっと難しいような気がするので期待したい。
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