Yoko

キングスマン:ゴールデン・サークルのYokoのレビュー・感想・評価

3.5
ガラハッドのコードネームを受け継いだ”エグジー”。
ヴァレンタインの事件も過去のものとなったころ、謎の組織「ゴールデン・サークル」の攻撃を受けキングスマンは窮地に…。


まぁ良くも悪くも前作『キングスマン』のノリは相変わらず。
ちょっと出演が長すぎてお腹いっぱいの某ミュージシャンの存在感のせいか、小ボケがちょっと増えたかな?という印象。

ただ続編ということで、前作よりも凄いと言わないまでも、ただただ前作の焼き増しをこちらも期待している訳ではない。
どこかに新鮮味は欲しいなという気持ちが強かったが、物語もキャラも今作は正直パッとしなかったのは残念。
前作ではサミュエルLジャクソン/ソフィアブテラの二人がユーモラスでありながらもしっかり悪い立ち回りの悪役でハマっていたのだが、今作の悪役は特に強い魅力を感じない(個人的にはジュリアンムーアは魅力的で大好きですが)。

アクション映画としても『キングスマン』特有のハイスピードアクションは魅了されるのだが、続編『ゴールデン・サークル』に真新しい進化はない。
導入からガツンと見せつけてくれて作品に引き込まれたものの、やはりそこは前作のアクションありきなのかなと思ってしまう。

アメリカを物語にも音楽面でも盛り込んだ今作。
取り分け選曲は好きなのだが、アクションとの融合するにあたってはもう少しフィットする楽曲があったのではないか。
曲がやや浮いていた。

昨年公開の『ベイビー・ドライバー』や『アトミック・ブロンド』と比べ、もし今作が去年公開だったらこれらに埋もれてしまうこと必至と想像すると、新年公開に踏み切った(大人の事情があるのだろうが)日本配給界はなかなかのファインプレーかもしれない。
やや辛口になってしまったが面白くないと断言できるほどつまらない訳ではないので、新年一発目の映画として十分楽しめる作品ではあると思う。
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