TakashiKikunaga

キングスマン:ゴールデン・サークルのTakashiKikunagaのレビュー・感想・評価

4.2
2018年はキングスマンから映画初め。
衝撃的な前作を経験している分、少しは落ち着いて見れたのと、前作は”新しい表現”で敵を殺すシーンを描いていたのが少し直接的な表現になった分、普通のアクション映画という印象を受けた。

個人的にキングスマンの良さとは、レイトン教授以上の英国紳士を体現しながらミッションインポッシブル1のイーサン・ハントばりのアクションに、さらに特徴的でプロモーションビデオのような音楽とのシンクロするシーンの中で躍動するキャラクター(表現)だと思っていて、そのどれか1つが欠けても並の映画になってしまう、すごく高いレベルで融合された、ある意味完成された映画だったと思っている。

それがいきなりの第1作で飛び出てしまったのが幸か不幸か、続編は1作目を超えられないという宿命に抗えなかったのか、新しい武器やキャラクターや設定を多数用意してくれて楽しませてはくれたものの、若干残念と感じてしまった。それだけ自分の中で期待値が高い映画だったんだと見終わって気づいた。


以下少しネタバレ。


ユナイテッドステイツのステイツマンが登場して、キングスマンがユナイテッドキングダムから来ている事が理解できた。今後の続編があると各国からも出てきてワールドワイドに広がっていくのだろうか、そしたらそもそもキングスマン感が弱まってしまいそう。Twitterで「日本はキッコーマン?」ってあって笑った。

ただ、新武器や新しい敵キャラはもちろん理解できるんだけど、仲間キャラを出すのは少し早かったんじゃないかと思った。仲間もけっこう死ぬし、最終回が間近のジャンプ漫画のように展開が速い。前作で丁寧に描かれた「世代交代」と「紳士になるには」という部分がいきなりないがしろにすれた感じがして、これも残念に感じてしまった。

キングスマンに期待してたのってスパイ感溢れる武器とかスーツを着て戦うだけのコスプレアクションじゃないんだよ。それならダニエル・グレイグの007で充分満足しているんだよ。

悪い意味でハリウッド的な映画になってしまって、普通に面白い映画となってしまったけど、見ていて損はないんじゃないでしょうか。
TakashiKikunaga

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