史上最も残虐且つ豪快且つポップに人を殺め、史上最もただの人間なのに死なない人は死なないポップに生き返らせる映画、そうそれが英国紳士のマナーであり、キングスマンなのです。観終わって一言目が「もう死体を自分の目で確認しないとこの世界のことなんて信じられない」。完全に人間不信。英国紳士を理解するのはまだまだ難しそうです。
ところでチャニング・ムキムキ・テイタム・アメリカンお兄さんはいつから裸とダンスとカントリーロード担当になったの？実はソダーバーグがエージェント・ジーマとして裏取引参入してるのでは？ローガンラッキーの数年後かな？ってくらい既視感。ムキムキお兄さんマナーを学ぶでコメディドラマ、いつかやりません？
正直どっから突っ込んだら良いかわからない！ってくらいとんでも設定で、狂ったようなカーチェイスと独特な編集法でエグジーが一気に大人な男になってしまってエンジンフル回転の黒塗りキングスマンカーから落とされた気分です。道路に落ちた取れたドアにかろうじて乗っかって、去りゆく車を摩擦でぐるぐる回りながら見送る、そんな気分。でも悔しいがな、最高だった。アクションのクオリティの高さと程よい笑いとえげつないジュリアン・ムーア様。アメリカ色は強かったけど、ワイルドなアメリカと斜に構えたイギリスの相容れない感大好きです。
最後にもう一度、私は死体をこの目で見ないと全てを信じない！
