ひろゆき

イングリッド・バーグマン 愛に生きた女優のひろゆきのレビュー・感想・評価

4.0
銀幕短評 (#90)

「イングリッド・バーグマン 愛に生きた女優」
2015年、スウェーデン。 1間時54分。

総合評価 80点。

邦題は長いが 原題は、「私はイングリッド」
(スウェーデン語辞書で調べた)。

イングリッド・バーグマン(1915-1982年)は、ハリウッド全盛期の人気女優で、キャサリン・ヘプバーン、ヴィヴィアン・リー、オードリー・ヘプバーンなどと時代が かぶっている(たしか)。

また、オスカーを3度も受賞している。「カサブランカ」が とみに有名だが、わたしはヘミングウェイの「誰がために鐘は鳴る」のほうが好きだ。と こう並べても、若いひとはチンプンカンプンだろうが。

この映画は、完全なドキュメンタリーで、おびただしい量の映像記録(本人が撮したものも多い)、イングリッドの遺した大量の日記と手紙の朗読、生前の彼女と 現在の子どもたちへのインタビューとの組み合わせで作られている。

彼女は、スウェーデンに生まれ、若くしてアメリカ ハリウッドデビューを果たし、その後も映画作りでイタリア、フランス、イギリスなどを渡り歩いた。結婚と離婚を繰り返しつつ、仕事に尋常ならぬ情熱を燃やし続けるとともに、家族とくに子どもたちに愛情を降り注いだ。「やりたいことをやりぬいた」人生が、よく描かれている。

彼女の家族が撮影する多くの映像と、全体の構成、とりわけ音楽がとてもよい。

ひとつ残念なのは、編集に凝りすぎて冗長になってしまったこと。あと 20分切り詰めたら、+5点だ。スウェーデン人は ふだん映画など作り慣れていないので、ついつい肩にちからが入ってしまうのだろう。仕方がないな。
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