KnightsofOdessa

君はひとりじゃないのKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

君はひとりじゃない(2015年製作の映画)
4.0
["愛する者は決して病まない"] 80点

2015年ベルリン映画祭コンペ部門選出作品。マウゴジャタ・シュモフスカ長編六作目。順番は逆だが『もう雪は降らない』の兄弟みたいな作品。母が亡くなって6年も経つが、父ヤヌシュと娘オルガの間は冷え切ったまま、オルガは摂食障碍となり、ヤヌシュは検察官の仕事を理由に娘と向き合わない。二人はアンナという変なセラピストに出会う。実際に幽霊が見えるらしく(画面上にも登場する)、母親の幽霊が見える…っぽい対応をしてヤヌシュを惑わす。実際に暖房が壊れたり自分がいないときに音楽が鳴ったりとヤヌシュの周りではそれっぽいことが頻発する。冒頭で自殺した首吊り死体がムクリを起き上がって歩き出すので、もはやこれが普通なのかもしれない。もうよく分からないっす。どうやって解決するんだろうと思ったら、中々ぶっ飛んだ、それでいて納得感のあるエンディングで感服。この力技、プレストン・スタージェスっぽいな。現状シュモフスカベスト。東欧映画スペースでも語られたが、シュモフスカ映画としての入門はこの映画が一番かもしれない。
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