五十

鎧武外伝 仮面ライダーデューク/仮面ライダーナックルの五十のレビュー・感想・評価

3.7
仮面ライダー鎧武のスピンオフ。
テレビシリーズでは強烈な悪役だったデュークと、後半にグングン人気が上がっていったナックル(てかザック)の活躍が見られます。

以下、それぞれの感想ですが温度差があるので悪しからず。

・デューク編

いきなりですが、かなり蛇足気味な物語となっています。
不要な後付け設定が邪魔でしたし、これまでの『鎧武』の世界観を少し踏み越えちゃっていますな。
何考えてるのかよく分からないのが戦極凌馬の魅力だっただけに、彼を主人公に据えたのは少し計算ミスだったように思います。

・ナックル編

テレビシリーズの一年後が舞台。
ニューヨークにダンス修行に行ったザックに、チームバロンが何者かに乗っ取られたと連絡が届く。
ザックは親友のペコ、そして戒斗が遺したチームバロンを取り戻す為に帰国するが……。

元々『鎧武』はギャングチームの話で構想されていたそうです。
しかし、子ども向け番組にイリーガル要素は良くないってことでギャングチームからダンスチームの話に変わったという経緯があるんですよね。

今作のストーリーはその名残を感じますねー。
チームバロンをダンスチームとしてじゃなく、ギャングチーム(クローズで言う武装戦線的な)として見ると全く違和感がありません。笑
事実、前半のアクションシーンのほとんどは生身の喧嘩シーンばかり。
仮面ライダーとしてでなく、不良映画として見た方がしっくりくるのです。

さて、本作では脇役ライダーのナックルが主役を張っています。
それに合わせてか彼の助っ人もグリドン、ブラーボなどの脇役ライダー!
脇役ライダー大集結なのであります。
これがまた、元々弱かったザックとペコが頑張る話ともマッチしていて良いんですわ。

最終的な物語の着地も不良映画の王道でブレてなくてすっごく好きです。
こちらはデューク編とは打って変わって良作でした。
五十

五十