紅蓮亭血飛沫

帰ってきた天装戦隊ゴセイジャー last epicの紅蓮亭血飛沫のレビュー・感想・評価

2.0
敵の策略とはいえ、アイドル気分で人助けに勤しんでいた護星天使。
窮地に陥った護星天使を救ったのは、敵の策略とはいえ、そんな彼らの活動を通し救われた人々の記憶であった…という落しどころは大好きです。
ヒーローの行動を通して救われた人々が今度はヒーローの助けになる、という王道展開は胸が熱くなりますね。

ただ、本作ではその展開を成立させるに至る描写・尺が足りないのが惜しい。
ゴセイジャー達のアイドル活動がそれほど時間をかけて描かれていないため、“どれぐらいの期間を費やして彼らが人々の為に尽くしていたのか”が汲み取れない。
よって、たくさんの人の意識を呼び覚ましたという展開を爆発させるに至る、現実味が欠けてしまっています。
これならまだ、TV本編最終話でゴセイジャーが人々から自分達の記憶を消した天装術の効力が切れた、の方が“TV本編通して彼らの活躍を見て来た大衆による応援”としてすんなり呑み込めるものになっていたかと思います。
ゴセイジャー達がアイドル活動と題してあれこれ活躍していた、という点のみで終盤の展開を、人々の意識を動かさなければならない以上、そのアイドル活動込み人助けをもっと濃密に、尺をかけて描かなければ終盤の魅力がかなり削がれてしまうのは自明の理かと。

ちょっと勿体ない…の一言です。