このレビューはネタバレを含みます
「EXILE TRIBE」の総合エンタテンメントプロジェクトで、ドラマや映画、漫画、ライブ、音楽などが連動して展開される「HiGH＆LOW」の長編映画作品ということで。印象としては、LDH版の『クローズZERO』といったところで、様々な不良グループが抗争を繰り広げるSWORD地区を舞台に、男たちのプライドを懸けた壮絶な戦いや生きざまが映し出されるのだが、正直に言ってしまえば、見た目の派手さだけで中身のない不良映画としか言いようがありませんね。LDHの面々が顔を揃え、そこに窪田正孝や早乙女太一などといったネームバリューのあるキャスト陣が加わり画面いっぱいに溢れる人数の多さは迫力があるが、演技はそれなりといったところですし、アクションシーンは個々に焦点を合わせれば頑張りは伝わるが、全体的に見てしまうとやはり見た目の派手さばかりが演出されていて、見せ方が一辺倒なので面白みに欠けますし、派手なだけの迫力は飽きてしまいますね。映画というよりはMVを見ているような感覚でした。物語としてもありがちな抗争劇で真新しさはありませんし、どうしても気になってしまったのは、抗争劇を繰り広げる不良グループの年代が少々上過ぎるので違和感が。もっと下の世代が演じるなら納得はいくが、どうもこの点は気になって仕方がなかった。エンディング曲もどこか不協和音のような、歌唱力が何とも言えないものとなっていますし、本作は何も考えずに視聴することが前提となる作品ですね。あと、TVドラマ版を視聴していなくても冒頭である程度の説明はされるので、予備知識がなくても大丈夫かと。
