コーカサス

レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラードのコーカサスのレビュー・感想・評価

3.4
『エル・マリアッチ』『デスペラード』に続く第3作目。

CIA捜査官のサンズ(ジョニー・デップ)は、麻薬王バリヨ(ウィレム・デフォー)のクーデター計画を掴むと、それを阻止するため“たったひとりで2つの街を始末した伝説の男”エル・マリアッチ(アントニオ・バンデラス)にバリヨと実行部隊のマルケス将軍(ジェラルド・ヴィジル)の暗殺を依頼する。

シリーズが増すごとに予算も大幅アップされたことで、本作ではジョニー・デップの他、ミッキー・ローク、ウィレム・デフォー、エヴァ・メンデスらが新キャストとして登場。

前作の『デスペラード』で、バンデラスのスナップを利かせた曲芸のような2丁拳銃を初めて観た時は、あのユンファ兄貴の2丁拳銃スタイルとはまた違ったカッコよさに大興奮したもので、作品的にも筆者の評価は高かったが、残念ながら本作はそれらを越えるまでには至らず。

失敗作とまでは云わない。
むしろ一級の娯楽作である。
ただ先にも記した豪華キャストを迎えても前作を越えることが出来ない理由は、少々複雑なストーリイが観る者を置き去りにしているからだ。
人は “単純明快” ほど記憶に残るもの。
前作『デスペラード』には、その単純さとコアな映画ファンを喜ばせるB級感がプンプン漂っていた。
複雑さが増せば、当然間抜けさは減るだろうし、また豪華過ぎると、B級感も薄れ、それはもうA級になってしまう。
そんな例のような作品だった。

190/190 2022