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レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラードのabeeのレビュー・感想・評価

3.6
惚れた弱みとゆうやつですな。巷でいくら酷評されていようとも彼の作品を貶せないのは。

「エル・マリアッチ」3部作最終章、「レジェンド・オブ・メキシコ」。3部作とは名ばかりで、後付け感が半端ない最終章です。キャラ設定がブレまくりです。ギター弾けてるーー‼︎‼︎サルマがトレホの兄貴のナイフで戦ってるーー‼︎‼︎
2作目に登場したギター少年がジョニーだという予想も外れたーー‼︎ロドリゲスはそこまでストーリーを作り込む人じゃないことを忘れてたーー‼︎笑

しかしこのブレまくりのキャラ設定はわざとだろうと観客に思わせるパワーがこの監督にはあると思うのです。マリアッチが再びギターを弾けるようになるまでのプロセス、サルマがなぜ敵であったダニー・トレホのナイフを武器としてるのか、中二的妄想が色々膨らむのです。私もやっぱり脳内は中二なのか⁇

この作品の魅力はなんといってもジョニー・デップ。彼の着ているTシャツ・コレクションに目を奪われてしまいましたね。そしてブラブラの腕。ウケる。

そして中二病全開の大げさなアクションシーンの数々。これが撮りたいだけなのは明白で、なぜならマリアッチが戦う理由を全て端折ってるんですね。前作でフリなど一切なかったのに、その部分はマリアッチの見る夢とダイジェストで済ませちゃった。ロドリゲスはきっとティーンの頃、この映像を頭の中で描きながら学校に通っていたに違いない。市場での銃撃戦を観てるときにそんなことをふと思いましたね。

サンズの後日譚でスピンオフ映画撮って欲しいよね。盲目のガンマン。いいじゃんねーー。カッコいいじゃんねーー。

3作目の1番の評価点てのはアートワークだよ。ジャケットのジョニー、カッコよすぎてどんだけクールなドンパチ見せてくれんだってちょっと期待し過ぎちゃったよ。

酒場でのアクションシーンは良かったけど、マリアッチ・トリオのアクションシーンは前作には勝てない。
ただ、ロドリゲスのやりきった感は充分伝わってきましたよ。

あーー楽しかった。
abee

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