しだ

バジュランギおじさんと、小さな迷子のしだのレビュー・感想・評価

5.0
ベタなものやシュールな笑いと愛する心の温度差に良い意味で風邪を引きそう。かなり長い映画なので身構えたが、気にならない。
まだ幼子のシャーヒダーが赤いヒジャブを纏い祈る姿がとても美しかった。また宗教が彼女達のアイデンティティの中核になるのだと強く意識させられる。

国だ民族だと言うが根本的に人はそう変わらない。そう人々に気付かせたのはアホほど誠実で純粋なバジュランギの行動だった。展開なんか分かっていたのに、ラストのシーンでは涙が止まらなくなってしまった。愛する心は国境があろうと宗教が異なろうと普遍的なものだ。
現実社会を考えると、この映画のようであったらと願わずにはいられない。敵も味方も無いただそこに人が暮らしているだけなのにと。
もっと伸びてほしい一作です。
しだ

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