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バジュランギおじさんと、小さな迷子のqudanのレビュー・感想・評価

4.0
国同士のいがみ合いを、個人間にも持ち込んでしまうのは人間のバグなんだけど(過度の単純化)、国や宗教を超えて他者をいかに理解するかというのが今作のテーマ。

そんな物語を終盤で右肩上がりに仕上げているのが素晴らしい。

序盤でパキスタン大使館を暴徒が襲うシーンと、ラストで国境の検問をこじ開けるシーンの対比も良い。襲いかかる見た目は同じであっても、人々の動機が逆のものになっている。

また主人公のパワンの胸板がハンパない。ひと目見てただ者ではない風貌。ミュージカルシーンのキレも良かった。

今までインド映画のミュージカルシーンは、登場人物の心中の誇張表現だと思っていたが、シーンの後に主人公が「スターみたいに踊っていたね」と話しかけられていたので、あの世界ではどうやら本当に歌って踊っているらしい。
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