GOROTUKI

バーバリアンズ セルビアの若きまなざしのGOROTUKIのレビュー・感想・評価

3.8
自分の居場所何処?ジャンル
イヴァン・イキッチ監督は
セルビアの首都ベオグラード出身
2008年2月21日に首都ベオグラードで起きたコソボ独立反対デモ中に
多感な時期を過ごした監督は
「自分たちのような“忘れられた世代”の憤りを描きたい」と脚本にしたためた。
リアルな若者をキャスティングする為
監督は20以上の高校でオーディション
そして、舞台となった街(ムラデノバツ)で落ちこぼれやんちゃグループと出会った。それこそが、本作主演のルカやフラッシュを演じた若者たちだと言う!
このオーディション方法は
『シティ・オブ・ゴッド』でも実践され
傑作となった!
ただこの方法は演技経験なしの
役者に演技を教えなければいけないので
撮影期間が長くなるリスクがあり、
本作ではネナド(フラッシュ役)は撮影初日の前夜にヘルメットなしでスクーターに乗り、顔に怪我をおってしまい、彼が回復するまで約一ヶ月撮影が延期することになったとか、THEやんちゃ!^^;
また拘置所から休みをもらい撮影に参加した不良は、撮影中に問題を起こしてしまい拘置所に引き戻されてしまうこともあったとか、THEやんちゃ!^^;
そんな予測不可能な苦労の中完成した!
そして注目は
本年度GOROデミー賞助演男優賞ノミネート
フラッシュ役 ネナド・ペトロヴィッチです!
プロフィール
「元キックボクサー。
今は毎週のように携帯を替えること、パソコンとスクーターを取っ替え引っ替えすることに熱中している。パリで父親と一緒にペンキ屋として働いていることもある。これまで無免許運転やスピード違反で100回以上切符を切られているくらいTHEやんちゃ^^;」
そんなフラッシュの演技は実に面白い!
こんなツレいる!という実在感!
『シティ・オブ・ゴッド』のリトルゼ以来
の自然体演技でした!

そんなこんなで
ラストシーン
主人公ルカの居場所は胸に込み上げる
ものがありました!
その後キャストの居場所も
ルカを演じたジェリコ・マルコヴィッチは
各国の映画祭で受賞したが、俳優ではなく映画監督の仕事に興味を持ちはじめ、映像制作を学ぶ学校への進学を希望しており、英語の勉強も始めたという。
フラッシュを演じたネナド・ペトロヴィッチは役者としての道を歩きはじめ、現在、イギリスのTVドラマ「The Last Panthers」に出演している。
本作を観賞しての教訓
「糞な世界でも居場所はある!」
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