ルッキオ

恋するインターン 現場からは以上です!のルッキオのレビュー・感想・評価

3.5
タイトルに反して、どんなバイオレンス映画よりも「ケーセッキ」が連発する。
「シバラマ」こそ出てこないけど、異常なくらいわめき散らすパワハラ系上司。
暴力こそ振るわないが、灰皿やキーボードなどの身近な凶器を手に持って威嚇する韓国男子のおなじみの光景。

部下は上司に隷属するだけの間柄で、傍から見たらただのブラック体質丸出しの良いところなしの会社です。
それでもチームには家族主義も生まれていて、働き方改革の昨今、何だか複雑なバランスを感じざるを得ません。

芸能界と新聞記者のブラック業界モノなのでストーリー的にはのめりこめないし、テレビドラマ的な手法も苦手。
監督の前作もあまり好きじゃなかったりします。
それでもパク・ボヨンちゃんの困り顔演技はキュートだったりするから最後まで観てしまった。

さて、毎度おなじみ邦題問題。
これはかなり最悪の部類。

原題は割と強い口調の言い回しのようで、「な~にが情熱だよ!(コノヤロウ)」みたいなニュアンスらしいんですが、罵られ続けた見習い社会人が最後に放つ言葉にこそ意味があるわけです。
が、邦題は見事に製作者の意図を汲み取らない最悪の改題。
映画のタイトルって結構重要な意味合いを持ってたりするから、邦題つける人はもう少し作品に愛情を持って欲しい。

あと、ト・ラヒがトライと呼ばれてクスクス笑いが起こるんですが、トライにはキチガイみたいな意味合いもあるそうで。
この辺も字幕努力でなんとかなりそうな気がしますね。
ルッキオ

ルッキオ