片腕ファルコン

東京女子プロレス 爆音セレナーデの片腕ファルコンのレビュー・感想・評価

3.0
あの伝説の映画『テレクラキャノンボール』でひたすら内気なベビーフェイスでマダム達を釘付けにした嵐山みちる監督による 立ち上げて間もないプロレス団体[東京女子プロレス]に密着したドキュメンタリー。
もちろん、ポロリはございません。

何と言いましょうかね、時代も変われば女子プロレスも変わる。。この興業団体は"普通の女の子""思わず見守りたくなる女の子"すなわちアイドル的プロレスが大きな特徴となっています。
この現状を神取忍(男か?)や北斗さんはどう受け止めているんだろうか。。

それはさておき今年はプロレスのドキュメンタリーが他に2本ありまして『劇場版プロレスキャノンボール2014』と『がむしゃら』ってのがありました。どっちも面白い。それは内容がドラマチックであるからだ。ドラマがあると登場人物が輝き出して目が離せなくなる。応援したくなる。この一連の動きこそがドキュメンタリーの力なのだ。

この東京女子プロレスはどうもドラマ性が薄い。レスラー達を満遍なく紹介していくのですが…ディープな所まで堀り下げる事もなくひたすらプライベートビデオを見せられている感じだ。まさにアイドルのPV風。僕が見たいのはそうじゃないのだよ。『がむしゃら』を見習ってほしい。まぁあれは安川結花という人物があまりにも特殊で濃すぎなのもあるが…。

と、まぁあんまり引き込まれず見ていた訳ですが、不思議とだんだんレスラー達の顔や名前やキャラが把握しだした。
こっから悪口も若干入って申し訳ないのですが…1人主役みたいな女子(山下実優)がいましてこの子が顎がシャクれていまして、周りからも「ロング・ロング・アゴー」とイジられるほどに。が、しかし…見ていくうちに妙に可愛く思えてきて…最終的には前田敦子にすら見えてくるという不思議な現象も起きた。。こういうのをTwitterとかで書くと炎上するのでしょうね。。

そしてこの映画、醍醐味であるはずのプロレスシーンをなっかなか見せてくれない。やはり普通の女子な訳だし、試合は見るに耐えない映像なのかな…と思いきや最後の最後、大いにやってくれました!!彼女たちの曲がBGMでやっぱりアイドルだな、、という違和感はありましたが…このプロレスシーンが実に良い!!!輝いている!!!まるで最高峰の女子プロレス映画『カリフォルニア・ドールズ』のよう。スローモーションも多様してとにかく全員美しい。 もっと途中でプロレス見せても良かったじゃんと思えなくもないですが…逆に焦らした事が功を奏したのかもしれません。

前半の平凡さが響いて結果3.0にしましたがまぁまぁ良かったと思います。

※都内では金曜までヒューマントラスト渋谷でレイトショーやってます。ちなみに今日、客6人でした。。。行ってやって下さい!

てか、レビューもまだ僕だけか。。