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コインロッカーの女のshiroのレビュー・感想・評価

コインロッカーの女(2015年製作の映画)
3.8
コインロッカーに捨てられ、裏組織のボスに拾われるキム・ゴウン演じるイル。

貧しい暮らしをしているとパンを食べることですら幸せだと思ってしまう青年ソクと、裏社会に生きるゆえに普通の優しさに惹かれるイル。

二人の幸せと、優しさの水準が低いから世間的には普通でも、大きな存在に映るどこか似ている二人。

しかし、この2人の出会いが全てを狂わせる。
前半はこの二人の恋愛モノかと思わされたが全く違っていた。

後半からは母と娘の話。

上手く言葉に出来ないけど、母であるキム・ヘス演じるマーのこの言葉に尽きると思う。

「お前をそばに置いているのは、お前が成長しないからだ。」

イルは青年から優しさを知り、別れを知り、母の知らないところで成長していた。巣立つための最後の試練として母親との決別が必要だったのだろう。

どうしようも無くて、誰も救われない胸糞映画だけど確かに愛を感じました。

韓国映画すげーよ。
妥協しない。
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