わしかずまの中の人

うつくしいひとのわしかずまの中の人のレビュー・感想・評価

うつくしいひと(2016年製作の映画)
3.5
【あらすじ】
女子大生の透子は、友人の田上から、透子の母親が怪しい男につけられていたと聞かされる。
慌てて母親のもとに行くと、それらしき男の姿が。
次の日透子は、私立探偵の玉屋に母親のボディガードを依頼する。



👇以下、ネタバレ含みます👇






【所感】
ジャケット写真だけ見たら、美しいヒューマンドラマかと思ったけど、唐突な「くまもん」というワードで、その考えは吹き飛んだ。
コメディチックな熊本ムービーと言ったところか。
もしくは、プロが撮った自主制作映画。
あえてチープさというか、垢抜けない雰囲気を醸し出している作品。

熊本って行ったことがないのだけれども、なんとも美しい街だこと😊
というか、行定監督って熊本出身なのですね。
唐突に現れる赤い集団。
あれは熊本の伝統芸能なのだろうか?

探偵役の高良健吾がなかなか浮いた役柄で、悪目立ちしているのだけど、姜尚中演じる謎の男の落ち着いた語り口や、橋本愛演じる透子の美しさが上手く中和してくれる。
熊本にゆかりのある監督、俳優たちが作った、何とも言えないノスタルジックムービーです。

【まとめ】
透子の母親が高校生のころ、亡き父と撮影した8ミリフィルムを透子と二人で鑑賞するシーン。
見てるこっちがこっ恥ずかしくなる場面だけど、同時に今作を象徴するような哀愁のあるシーン。
よく映写機があったね🙄

撮影時期がたまたま震災前だったということで、当初はそのような予定がなかったそうですが、復興ムービー的な位置づけの作品になっています。
「うつくしいひと サバ?」という続編もあるそうで、いつか観る機会があればいいのですが。