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ジャッキー ファーストレディ 最後の使命のゆっけのレビュー・感想・評価

4.0
ケネディ大統領って、なんとなく名前を聞いたことがある方は多いかと思いますが、彼の今に続く名声は、実はファーストレディーである「ジャッキー」の功績が大きいんですよ。

ナタリー・ポートマン演じるジャッキーは、突然目の前で大統領である夫を亡くし(暗殺されました)、妻として、母親として、そしてファーストレディとして何をすべきか考え驚くべき行動に出ます。

暗殺後の、彼女の取った行動だけみると(「ザプルーダー・フィルム」という映像に残っています)、理解できないことが多いかもしれません(議論されてます)し、ちょっと自分たちとは違う強さを持った女性なのだろうって思うかもしれませんが、

映画の中では、何度も何度もタバコを吸っていたり、自分の気をなんとかもたせようとしている姿があり、そこにジャッキーという女性の人間性や使命感などリアルに伝わってきます。

大統領が亡くなり、すぐに代わりのものが大統領になり、人々の記憶から消え去っていく。

今まで積み上げてきたものが失われる悲しさ。その現実に、命を変えてでも、何か残したいという思いは、きっと亡くなりし者への敬意だったり、最後にできる残されたものの愛の証だったりするのかもしれません。

きっと、その意味で私たちにとっても共感しうる”普遍的な”物語になっているんじゃないかと思います。

このような題材を描いた映画と比べて、99分という短い映画ですが、詰まっているものが非常に多い濃密な映画。

じっくり時間をかけて、ひとりの女性の顔にクローズアップしている映画は滅多に無いと思います。

ストーリーは淡々と描かれており、確かに油断すると、うとうとしてしまうかもしれませんが、彼女の生き方を見事に描いた映画だと思いますので、気になる方はぜひ劇場へ行って観て欲しい映画です。

あ、ちなみにナタリー・ポートマンの演技すごいです。本人の口調とかそぶりが、YouTubeで見たのとそっくりでした。

→100年語り継がれる伝説を夫亡き後《3日間》で創ったファーストレディとは? | FILMAGA(フィルマガ) https://filmaga.filmarks.com/articles/1111
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