余命幾ばくもない娘のために、娘の好きな日本のアニメのバカ高い魔法少女コスチュームを買ってあげたい失業中の父親が、精神的に参ってる女性を見つけたので、よくないことをする話。
スペインかあ。バルログのイメージしかねえよ。これはちょっと自分としては問題作でしたね。対象Xがあり、そのXを中心に物事がこじれていくわけなんだけど、そのXが「魔法少女」である必要性が、あまりに希薄じゃなかろうかと。Xが「魔法少女」であることが、ボディブローのように効いてる訳でもなければ、Xが「魔法少女」でなくともなんか根本の味わいに変化がある訳でもなく...それならばXは「ヒーロー」でも「ロックスター」でも「サムライ」でも良いわけで。悪趣味でこちらを引っ張ろうとする策と、妙にアーティスクティックな作りにアンバランスを感じてしまった。
大人が全員完璧に間違った方向に進む感じの気持ち悪さをやりたいのはわかるんだけど、これなら連チャンパパを見た方が数倍気持ち悪いしね。まあ、魔法少女が絶対幸せになれねえことをスペインでも理解しているところに親日性は感じます。んー、胸糞映画としても貫通力は弱かったです。
