回想シーンでご飯3杯いける

マジカル・ガールの回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

マジカル・ガール(2014年製作の映画)
3.5
予想を次から次へと裏切っていく展開がいかにもスペインらしい、とても刺激的なサスペンス。

白血病で余命わずかな少女アリシアに、彼女が欲しがっていた魔法使いのドレスをプレゼントしたいと考えた父親の行動が、予想外の連鎖を生んでいく。状況を必要以上に説明せず、観客の想像力に委ねる"空白"の配置がお見事だ。

日本の販促資料冒頭の「白血病で余命わずかな少女アリシアは、日本のアニメ、魔法少女ユキコの大ファン」。実はこれ、意図的なミスリードで、話のメインは白血病からどんどん離れていき、後半は残虐な描写が増えてくるので、難病の少女を軸にした感動物語を期待して観た人からは反感を買ってしまいそう。予告映像も日本版のみ「白血病~」の下りが追加されていて、日本スタッフの品の無さを感じてしまう。

※少女アリシアに関する僕なりの考察をコメント欄に記します。