マジカル・ガールの作品情報・感想・評価

「マジカル・ガール」に投稿された感想・評価

安部

安部の感想・評価

3.2
貧乏な父子家庭で娘が白血病っていう設定だけでハッピーエンドは望めないが、ケータイ小説もドン引きするぐらい、不幸の連鎖が止まらない。
強盗しようとしたら空からゲロが降るってノストラダムスも細木数子も予想できないだろう。
先の短い娘に煙草を吸わせるシーンは映画史に残るきっついシーンである。
来世では魔法を使える体で生まれてほしいものである。

非常にどうでもいいが、おでこのど真ん中から派手に出血してても色気を損なわない女の人ってすげーなって思った。

これといっておすすめするわけではないけれども、言うなれば劇場で1人じっくりと鑑賞したかった作品。

魔法少女まどかマギカに影響されたという今作、マコト(プリキュア)やサクラ(カードキャプター)、そして黒蜥蜴など、他にもいろいろなオマージュが散りばめられています。

魔法少女に憧れる白血病の12歳の娘。

その娘に90万もするドレスをプレゼントしようと必死でお金を集める父親。

金持ち旦那を持ち、精神病を患う女バルバラ。
訳あり元教師ダミアン。

鑑賞後、ずんと重くなります。全然すっきりしないし、ポップなジャケットが逆に胸を締め付ける。

後半は目が離せなかった。

スペイン映画でほとんど無音の中、会話劇踏まえストーリーが進んでいくけれども、だからこそ、音楽が挿入されたシーンのイメージもぐんと印象に残る。

ある意味怖い。

このレビューはネタバレを含みます

これが三池崇史監督作だったなら、ラストで少女が本物の魔法少女として覚醒し、殺し屋爺を魔法でやっつけて拍手喝采だっただろうに・・・。

それはさておき、好みが分かれる贅沢嗜好品といった印象。
好きなタイプの映画ではあるものの、さすがに子供が○されて終わる映画は後味が悪すぎて辛い。

初見時に理解意欲が及ばず、とりわけダミアンパートが飲み込みにくかった。アバンタイトルの教師に即座に繋がらず、中盤で急にシーン変わりから服役時代に遡ったりで混乱。ジグソーパズルでようやく理解。そのあたりで、あ、そうか主人公は少女の父親じゃなくてこっちの二人だったのね、と思い始める。観終わってみるとラストの衝撃も相まってさらに惑乱。

2回目観ると、色々気付けて面白い。ジグソーパズルのピース、魔法のステッキと同じデザインの棒付きキャンディなど、他にもあるのかもしらんが探したくなるほどには嵌まらなかった。 何より子供が(以下略

舞台:スペイン、マドリード、セゴビア

余談:物語の価値のひとつとして、意外性とか展開の読めなさがあるけれども、時折それとセットで説明や共感描写の削減があるような気がする。(登場人物の気持ちや動機が判ると次の行動を予測しやすくなり、意外性を重視するとミスリード要素が別立てで必要になる)本作の場合、人物達のテンションが皆ほぼ一様で一定で不穏。このトーンを利用して作為を隠し、効果を上げているような気がしたが、、まぁ分かり易く演出したらホラーやサスペンスにならないからそりゃ当然か。
osaka

osakaの感想・評価

4.6
これまでバルバラに依存して生きてきたダミアンは、バルバラの嘘に騙されてルイスを殺害する。
その後、ルイスの家に行ってアリシアに出会う。
その時、ダミアンはハッとした。
アリシアは誰にも依存せず、強い存在であった。

これまでダミアンは愛=共依存だと思ってきて、人間誰しも何かに依存して生きていると思ってきた。教え子のペポは麻薬に依存しているし、バルバラは自分に依存していると。そして自分もバルバラに依存している。自分のパズルのピースを埋めてくれるのはバルバラだ、と。
しかし、アリシアと対面した時、その考えは変わる。アリシアには全てのピースが揃っていた。洋服もステッキも。共依存云々の関係を超越したアリシアを目にして、ダミアンはふと気付く。「完全な真実は常に答えが同じ」。
答えは、白紙。答えようのない答え。答えはない、という答え。
このことに気付いたダミアンは、考え出すと迷宮入りしてしまうこの問題の答えを、10年前と同じやり方でバルバラに問うのだった。
とても清々しいエンディング。

と、長々思ったことを書いたけど、やはりわからないことだらけ。
チャプター毎のタイトルの意味は?
ホワイトノイズさえ入っていないのは何故?
バルバラと旦那は本当に結婚しているのか?
トカゲの部屋から出るための合言葉が白紙ってどういうこと?
バルバラ目線で考えるとエンディングテーマの意味とは?
などなど、盛りだくさん。
でもこういう映画の楽しい所は鑑賞後に考えて、頭がダウンワードスパイラルする所だと思うので、とても面白い作品だと思います。
新田畳

新田畳の感想・評価

3.5
映画はそれ自体が嘘だし、真実を語るふりをする。
鑑賞者には余白が与えられ、作り手は意味深長に語らない。
しかし、そこに真実があるのなら誰もその確証を得ることはできない。どこまで理を詰めても想像でしかないからだ。

他者が確認できない場所に愛情を置きたがる人間がいる。
彼らは隠蔽することが他者への愛だと信じる。
それが正しいかどうか、我々が語り合うには真実をやはり知らなすぎる。

映画を作る人間は真実を隠す側なのか、暴く側なのか。
あみこ

あみこの感想・評価

4.1
独特な雰囲気で面白い
無駄がない
あの部屋では何が行なわれてるのか気になる

このレビューはネタバレを含みます

まどかマギカへの素晴らしい回答。願いには必ず代償が必要で、その代償をいつ誰が払うかは、願った者には決められない。恋はさ~らさら~。
山田

山田の感想・評価

5.0
省きまくり委ねまくりですごかった。最後のリフレインだけでヒリヒリと伝わってくる教師の倒錯した愛、何も持たない少女の手が開かれたあの瞬間は父娘の愛を飲み込むほどに重い衝撃だったのだなあ。
さ

さの感想・評価

3.4
"窓から落としたらどんな顔するかと思って"

いやもうまず導入部のクセよ。
謎マジックからのタイトルからの謎歌謡…

色々と観てる側の捉え方に委ねる系なのはいいけど、トカゲ部屋とは…一体…気になりすぎる…ブリキ。
伏線ではなくそのほとんどをマジで謎のまま置いてくからすごい。
ダミアンを突き動かすエネルギーも、過去何があったのかも、魔法少女ユキコも全然教えてくれない。

ものすごい静かな世界観と
綺麗な画からの衝撃的なストーリー。
前述のぶっ飛んだ演出とはまた違った意味で唖然。
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