すとんこ

華魁のすとんこのレビュー・感想・評価

華魁(1983年製作の映画)
4.0
遊廓の女郎・菖蒲太夫(あやめだゆう)と喜助(きすけ)が、二人でアメリカに渡って添い遂げようとするも失敗、しかもその際に喜助死亡!しかし諦めきれない喜助は人面疽となってあやめに取り憑くのだったって話☆

これ原作あるみたいです(谷崎潤一郎「人面疽」)が、当然わたくしは読んでませんので、どこまで原作に準拠しているのかは不明です。

喜助は人面疽として一心同体となったものの、ただ取り憑いているだけでなんの役にも立たないので、女一人で生きていくために身体を売るしかないあやめ。
当然男としてそれは納得出来ないので、買いにきた客を威嚇する喜助。
「生涯添い遂げるのは貴方だけ、だから分かって、喜助さん」とあやめに懇願され「あぅー」と納得する喜助。

しかしあやめは運命の男・ジョージと出会ってしまいます。瞬く間に恋に落ち結婚してしまうあやめとジョージ。
「おいおい!話が違うじゃねーか!!」
っと初夜の交(まぐ)わりの際にあやめのオマンマンに人面疽として再出現する喜助!
ご想像通りジョージのチンコに噛みつく喜助!!
この段階でわたくしも喜助を応援しています☆
いったれ!喜助!!

悶絶するジョージ!
どこからともなくやってきた祓魔師(エクソシスト)の神父が
「悪魔よ去れ!悪魔よ去れ!!」とあやめさんのオマンマンに十字架を突き刺したり、ロザリオをペシペシ打ち付けます。
しかし一向に効果なし。
憤怒の形相で神父のロザリオを引きちぎる喜助さん。

「あの、異教徒なんで効きませんわ。ここは二人で話させてください」とあやめさん、再び喜助さんとのミーティングタイム突入です。
「喜助さん、この世では添い遂げられないけど、あたしもあの世に行ったら必ず貴方と添い遂げますから、ここはひとつ」ってことで説得するあやめ。
「あ、あぅー」と惚れた女のお願いを受け入れる物分かりのイイ喜助さん。
男だね!

女の強(したた)かさと、惚れた女の為にスッと身を引く男の潔さが感じられる、(ある意味)泣ける一本(ノ_・。)☆
すとんこ

すとんこ