いや～良く出来てる。というより、出来過ぎでしょう。余りにも劇的な結末に収斂していくんで、本当にドキュメンタリーなんだろうかと、ある部分疑っている自分がいます。
米墨両サイドで自然発生的にボランティアの自警団が発生する、というのは解ります。特にメキシコ・サイドは自分の家族に直接関わる話なので、組織が連鎖的に増え、そして急激に大きくなる、というのも解ります。でも、メキシコの方はボランティアでやるにしても、そもそも貧しい中、収入もなくてそんなに頑張れるものかいな、とちょっと疑問が湧いてくるのです。なので、自警団がカルテルのアジトを急襲して金品をポッポに入れてるシーンが一瞬あって、ああそうか、と。元々は俺たちから盗んだ金なんだから大目に見てよってことなんでしょう。そうすると、自警団組織自体がカルテル化してくるんですね。だって、やってることがカルテルと同じなんですから。それも、政府や軍からもお墨付きをもらってるので、どんどん先鋭化していく。そして、カルテルの麻薬シンジケートに取り込まれていくんですね。この内部から破壊されていく過程が怖いです。。。
で、自警団の最初の創立メンバーは孤立して、最終的には命まで狙われる。要は、シャブが簡単に作れる限り、それに大金を出す人たちが居る限り、そしてまた賄賂がある限りは、カルテルは全然無くなりませんよ、ということなんですね。だから、当然、（実際そうなんですが）将来も無くなりません、という話です。いやはや。。。
