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おかしなおかしな大冒険のHKのレビュー・感想・評価

おかしなおかしな大冒険(1973年製作の映画)
3.7
今年もまた3週連続のお楽しみが始まりましたが、ジャン=ポール・ベルモンド傑作選も今回で最後のようで淋しい限り。

本作は昔TV洋画劇場で観ましたが、尺が94分ということはほぼノーカットだったということですね。
話の筋は忘れてますが、憶えているシーンはけっこうあり(スーパー諜報部員の主人公が1本のヤシの木に向かって一発発砲するだけで殺し屋が数人落下とか、奥歯に仕込んだ青酸カリをうっかりリゾート地のプールに吐き出すとプールには客の死体がプカプカとか)。

本作ではベルモンド(当時40歳)もジャクリーン・ビセット(当時29歳)も全盛期のオーラ全開。
まあお話はおバカな007のパロディというか他愛のないものなので、この2大スターそのものを堪能するための映画と言えましょう。

貧乏な大衆作家と同じアパートの女子大生という2人が、小説の中ではスーパー諜報部員の男女をメリハリたっぷりに楽しく演じ分けてくれます。
007と言えば2人とも『007 カジノ・ロワイヤル』(1967)に出てましたね。

監督は『まぼろしの市街戦』などのフィリップ・ド・ブロカ。
ベルモンドとは『リオの男』など6作品で組んでいます。
音楽は『ボルサリーノ』のクロード・ボーラン。
来週と再来週の『ライオンと呼ばれた男』と『レ・ミゼラブル』は未見なので楽しみ。
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