安堵霊タラコフスキー

音楽ホールの安堵霊タラコフスキーのレビュー・感想・評価

音楽ホール(1958年製作の映画)
4.7
自分は子供が生き生きとしている映画も大好きだが、こういう滅び行く者を侘しく描いた映画も同じくらい好き。

とはいえ老人の回想ものとしてはグル・ダットの紙の花の方が作り込まれていると思えたけれど、この作品はインドの独特な音楽が劇中で奏でられまくりで使い方も良いから音楽映画として秀逸で、サタジット・レイらしい静謐で美しい映像も光る内容となっていた。

そんな絢爛な様子が本編で描かれた後だから無常感というのも甚だしく、実にしんみりさせる味わいを覚えたのがこれまた良い作品だった。