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Coo 遠い海から来たクーのmitakosamaのレビュー・感想・評価

Coo 遠い海から来たクー(1993年製作の映画)
3.2
今は無き景山民夫が原作。まだ某教団に入信する前だっけか?

フィジー諸島に住む日本人海洋学者とその息子が首長竜(プレシオサウルス)の子供Cooを見つけ育てる。フランスの核実験計画のため諜報機関に狙われるが、環境団体のエージェントとともにcooを助ける…
みたいな話。

前半は凄い良く出来てると思う。少年がCooと出会って仲良くなる微笑ましさ。親子の絆。情緒ある自然の美しさ。
そこに妖しい集団が押し寄せる。初見では、権威ある科学者達が自分らの功績の為にCooを横取りするのかと思ったら、もっと物々しかった。
特殊部隊の襲撃に対しCooを守るためゲリラ戦で対応する小畑親子と環境団体のキャシー。
善戦虚しく結局引き取られてしまう。ここまではスリリングで非常に良い。

問題は終盤に掛けて。
Coo奪還に向けて、小畑息子がテレパシーで探し当てちゃう。
えええええええええ?何その無理矢理な展開。ご都合主義にも程があるよ。
しかもフランス軍の軍艦に少年が1人で潜り込みCooを逃がしちゃう。そんな馬鹿な。
フランス軍と特殊部隊の足並みが揃わないのは判るが、特殊部隊の隊長が凄いお粗末だ。

また、途中の特殊部隊の戦闘員を逃がしてやり借りを作った筈だが、その辺は回収されず。隊長の暴走を止める役にしたら良かったのに。

全体的に作画も丁寧だし、声優陣も良い。まだ子役だった頃の山崎裕太、伊武雅刀、山口智子も良い。
後半の脚本の纏まらなさ加減が実に勿体無い。
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